え?本当ですか?それが本当ならアメリカのサラリーマンはどうやって働いているんですか?
アメリカで働いたことがないので確かではありませんが、もしかしたら少し大げさかもしれません。私が日本でアメリカ系外資系企業で働いてた時のことです。その会社の日本国内での業績が順調に拡大し、関西にも進出し始めて店舗数を増やし始めた頃、大阪にもオフィスを設けようとなりました。毎度東京のチームが新幹線や飛行機で出張するより関西でスタッフを雇ってマンションを借りてオフィス利用する方が費用の節約になると考えたからです。アメリカ本社とも業績の報告や定期的なミーティングで関西進出や業績が順調なのは報告済みだったので、すんなり通るかと思ったのですが、アメリカ本社のCEOやCFOは「オフィス?何で必要なの?意味がわからない」と言ってあっさり却下しました。
我々日本側からしたら予想外の答えが返ってきたので、我々の説明が通じてないと思い、再度説明しましたが結局話は進展せず。ミーティング後CFOから聞きましたが、彼らが理解できなかったのは、「アメリカではオフィスを構えるというのは昔の話となりつつあって、顔としての本社を構えるだけ。営業マンは基本的に自宅で仕事をし取引先と会う場合には自宅から直行直帰が基本。会社とのミーティングはテレコンファレンスやスカイプなどのウェブでの会議が基本。会社に来るのは月一の定例会議くらいというのが一般的」とのことでした。彼らが意味が分からないといったのは「何を時代錯誤なことを言っているんだ」ということだったのです。「日本はインターネット先進国。どの家庭も当たり前のように光回線を使用しているのは日本や韓国などごく一部。アメリカですら家庭ではADSLが主流であるにもかかわらず、アメリカと比べるとITをそれほど駆使していない日本のビジネスはアメリカより20年遅れている」といわれました。
確かにCFOとスカイプミーティングするときは彼はいつも彼の家(書斎のようなところ)から参加していました、会社は急成長していましたが、ベンチャーで大企業というわけではなく、その割にはスカイプミーティング、テレコンファレンス、ネットワークなんかも大企業のそれに劣らないものを取り入れ、E-fax なんてものを駆使していたり「さすがアメリカ系の企業は違うな」と感心したりもしていましたが、オフィスが「昔のもの」という考え方にはびっくりさせられました。もちろんすべての会社がそうではないのかもしれませんが、明らかに日本とは状況が違うのは感じました。
現在オーストラリアに住んでいますが、オーストラリアはそこまでは進んでいませんが、やはり一部の社員は自宅をベースにして仕事をしていたり、日本と比べると働き方もより人それぞれなところはあります。例えば、最近は私の職場では週4日労働を希望する人が女性を中心に増えています。家庭を持っていて子供の世話が必要な人が「週5日は厳しい。週4日なら何とか働ける」という感じです。基本会社との交渉になりますが、実際にOKをもらってそのようにしている人も何人かいます。また、フィリピンから移民で来た人は40過ぎからずっとリタイアしたいと言っていて、会社と交渉を重ねていたりします。こちらに来て知ったのですが、フィリピンでは40代で定年退職することも珍しくないそうです。
日本で普通に暮らしているとこういったことはなかなか知ることが出来ませんが、世界では正に千差万別。そうであることが分かったときに、満員電車で毎日格闘しながら通勤する、65まで定年するまで働きづめでその後十分な年金がもらえるか不明など、今まで自分の中にあった常識は正しいのか?もし、環境が違えばこういったことも変わってくる?自分の人生本当に正しい方向に向かって進んでいる?など色々考えてしまいます。一番怖いのはほかでもない「無知」なのかもしれません。だから、世界を知ることは自分の人生に大きな影響を与える大事なことなのかもしれません。
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