資格は武器になる

Tokyo
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前回さらっと私の経歴を述べましたが、私は就職氷河期世代で仕事をゲットすることに関しては20代の時に苦労しています。時代が厳しかっただけでなく、自分の無知、愚かさも原因になっていますが、当時、新卒で就職して2年もしないで「自分のやりたいこと(英語を活かした仕事)と違う」と退社。当然、資格も実務経験もない真っ白な状態で転職活動しても採用は勝ち取れませんでした。どんどん減っていくなけなしの貯金。おまけに車のローンの返済も残っていて、ボーナス月には返済額が大きくなるスケジュールにしてしまったため、やりたいこととか言っている場合じゃない、とにかく仕事をゲットして明日食べて行けるようにならないといけないと焦りまくりました。

でも、資格も実務経験もない自分がどうやって仕事をゲットできるか?実務経験は働いた経験がない限り身につけられません(当時はインターンをするなんて人は日本国内ではほぼ皆無でした)。資格は勉強して合格すれば、実務経験がなくても身につけられる。そして後はやる気をアピールしてカバー。これしか道がない。これが私が出した答えでした。資格と言っても何でも良いわけではありません。仕事につながるそれで食べていける資格。そうなると、1か月や2か月でなく、最低でも1,2年、通常合格するまでに数年かかるようなもので、正社員の仕事はしばらくゲットできないことは覚悟しなければならいということも資格の本を読んで理解しました。でも、それが唯一残された道だったので、バイトしながら資格学校に通う選択をしました。

結果的に2年ほど資格学校に通ってそれから正社員の仕事をゲットすることができましたが(最初の会社を辞めてからは3年ほど)、その間はひたすら勉強とバイト。貯金なんてもちろんできず、毎月車のローンの返済と学校の授業料の捻出で手いっぱいで、人との交流もほとんどなくなりました。そんな状況が半年も続くと「来年の今頃は正社員の仕事をゲットできてるかな」、一年も経つと「来年には何としてでも正社員の仕事をゲットしたい」、2年も経つとこの先ずっと状況は変わらないかもとあきらめの境地、無力の状態に陥ってくるようになります。

なので、仕事をゲットしてからはどんなに大変だろうが辛かろうが、がむしゃらに働きました。そして、外資系企業に転職してようやく「やりたかった仕事」につけたのが、最初の会社を辞めてからちょうど4年後。私にとってのこの4年間は「失われた4年」で二度と陥りたくない時代。サラリーマン的な「しくじり」の典型的な例だと思います。それでも、カムバックできただけでも良かったと思いますし、20代という若い時に苦労できたことが自分の人生の教本になっていると今でも思っています。そして、資格の勉強をする、資格学校に通うという選択肢は私にとっては正しい判断だったことが今自分の人生をもって証明されているわけです。

今は昔と違って求められる知識、資格も高度化し、サラリーマンの仕事自体も経営の合理化やITの発達などによって、効率化、数値化され、プロスポーツ選手のようにプロフェッショナル性を求められています。

資格ブームは就職氷河期以降始まりましたが、その重要性は益々増していくと思われます。私は正社員の仕事をゲットしてからもしばらくは引き続き夜に資格の勉強をするために学校に通い続けました。昼間は仕事をし、夜や週末は基本勉強。そんな時期を3,4年続けたと思います。そして、外資系企業で10年超勤めた後オーストラリアに移住しましたが、当初自分ほどがむしゃらに勉強して、働いている人なんてオーストラリアにどれだけいるんだろうと思っていましたが、実際にはこちらに移住しているアジア系の人たちもオーストラリアの大学院でマスターを取得してCPAなどのプロフェッショナルな資格をゲットして仕事を手に入れている人たちがほとんどで、努力という点では日本も海外も差はないのかもしれません。求められる努力の度合いは人の移動が容易になったことで競争が激化し、益々上がっていくと思われます。

では、どのような資格が役に立つか?次回の投稿で述べていきたいと思います。